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どーもカネコです。
今回はエンジン(ASSY)のブラストについてです。
ブラストの加工依頼で特に人気があるのがエンジン(ASSY)のブラストです。
ASSYとはアッセンブリーの略でいくつかのパーツが合わさった集合体のことです。
ここではフレームからエンジンを降ろした様な組みあがった状態のエンジンの事をいいます。
さて、当店では珍しく?エンジン(ASSY)のブラスト加工を受け付けていますが、作業はとても大変です。
エンジンは大きくて重いのでブラスターでの作業ではシリンダーフィンの奥など細かい所が綺麗に出来ないので、ブラストブースの中にエンジンとカネコが入って作業します。
作業中のブースの中は、粉塵が舞っていて目も開けられない状態ですので、サイクロン集塵機をフル稼働させて、宇宙服のような作業服に外の空気を送り込みながら作業します。
そんなエンジン(ASSY)のブラストですが、メリットもあればデメリットもあります。
まずメリットを・・・
□ 手軽に綺麗に出来る。
フレームからエンジンを降ろすだけなので、オーバーホール等の専門的な技術を必要としない。
これが人気の理由です。
□ 料金が安い。
オーバーホールをしないのでレストア?の料金も安くなります。
そしてデメリット・・・
□ 入り組んだ箇所にブラストできない
エンジンスプロケットの周りなど、ケースの裏側には研磨材があたらないのでブラストできません。
□ エンジントラブルの可能性
マスキングをしっかり行っても隠れたクラックなどからエンジン内部に研磨材が侵入する可能性が考えられます。
以上メリットとデメリットをあげてみましたが、やはりデメリットのエンジントラブルの可能性は怖いですね。
毎回カネコもドキドキします。
当店では、エンジン(ASSY)の加工依頼を頂いた際には必ずエンジントラブルの可能性と保証出来ない旨をお客さんにお伝えしてご同意頂いた上でご依頼を受付させて頂いております。
それでもドキドキします。
納品した後も「大丈夫かなー」と不安になります。
カネコもバイク屋さんからのアドバイスを受けたり、マスキング方法を色々と考えたりしてますが、クラックなど予測不可能な事態も考えられますので、どうか予めご了承下さい。
それと、エンジンのボルトやセルモーターなど鉄部の錆にもご注意下さい。
クランクケースカバーのボルトなどは当然そのままブラストしますので、表面のめっきが剥がれます。
そのまま放っておくと錆が発生しますので、こちらの「ブラスト加工後のお手入れ」のようにケミカル等で保護されるか、ボルトを新品と交換される事をおすすめ致します。
ちょっと怖い話になりましたが、それでもエンジン(ASSY)のブラストは人気があります。

最終的な判断はお客様にお願いしておりますので宜しくお願いします。
※ エンジンASSYのブラスト後にエンジンを始動する際は、暖機運転→オイル交換、慣らし運転→オイル交換、とこまめにオイルやオイルフィルターを交換し研磨材の侵入に用心深く注意する必要があります。
★ 関連ページ
・ エンジンのレストア(こまめ知識-その16)