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どーもカネコです。
今回はブラスト後の研磨材についてです。
前々回の「エンジン(ASSY)のブラスト」でも書きましたが、ブラスト加工は研磨材を吹き付けるため、細かい所にも研磨材をあてる事ができるメリットがある反面、研磨材が周囲に飛び散って悪さをするというデメリットもあります。
飛び散った研磨材が加工物の外面に付着するくらいならまだマシですが、エンジンやキャブレターなど機械の内面に残ってしまうと大変厄介です。
内面に残った研磨材が機械的なトラブルの原因になってしまう可能性があります。
オートバイに詳しい方ならサンドブラストで研磨材をすすんでエンジン内面にあてる様な事はしないと思います。
シリンダーやクランクケースなどを単体でブラストする際は内部に当たらないようにマスキングしますし、加工後は念入りに洗いますよね。
研磨材は内部に入っちゃいけないものという認識があります。
しかし、ウェットブラストだとどうでしょう?
ウェットブラストは研磨材が細かいし水を使っているから「軽く流せばだいじょーぶ」と思っている方が多いのではないでしょうか。
残念ながらウェットブラストは研磨材のガラスビーズが加工物にかなり残ります。
かなりというのはどれくらいかといいますと、水やパーツクリーナーで洗い流しても高圧エアーで吹いても次から次にでてきます。
不思議なくらい出てきます。
乾燥したときにビックリします。
ですから、ウェットブラストを使用した際は油断せずに、サンドブラスト以上の気持ちで洗浄する事をおすすめします。
もちろん当店でも加工後は研磨材の残りに十分注意しています。

(※クリックすると拡大されます。)
↑この画像はウェットブラストした加工面の裏側です。
水でジャブジャブ洗った後ですが、乾燥するとまだまだ研磨材が残っているのが分かります。
研磨材は水でジャブジャブ洗うだけでは中々取れません。
洗い方にもちょっとしたコツがあります。(秘)
ブラスト屋がこんなことばっかり言うと「じゃあブラストは使えねーのか!」と怒られそうですが、使えないという訳じゃありません。
ブラスト加工のメリットはたくさんあります。
特に仕上がりの良さと加工料金の安さは最大のメリットだと思います。
複雑な形をしたフレームやエンジンの塗装や酸化皮膜を除去するのにブラスト以外の方法では相当な時間と手間がかかります。
しかし、設備がしっかり整った状態でブラストすると、すみずみまで塗装や酸化皮膜の除去ができるうえ時間と手間もかなり少なくなります。
※設備が整っていないと、とても大変な作業になります。
梨地肌の独特な光沢も綺麗です。
記事のタイトルから少々はずれた内容になりましたが、ブラスト加工にもメリットとデメリットがあるので、そこを理解してもらえると嬉しいです。
特に最近は、ブラストの機械がそこら中で売っていますのでセンセーショナルな広告による誤解が多々あります。
当社では、ブラスト加工のメリットをどうやって伸ばして、デメリットをいかに少なくするかを考えながら日々作業をしております。
今後もホンゴウブラストワークを宜しくお願いします。