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※ 後日こっそりと書き換えることがあります。(恥)
どーもカネコです。
今回はウェットブラストについて色々書いていきます。
はじめにブラスト加工についてですが、ブラスト加工は研磨材の種類や加工工程によって仕上がり等に違いがあります。
例えば光沢処理加工は研磨材の種類や加工工程によって光沢が変わります。
エンジンASSYのブラスト加工についても問題あるという意見や問題ないという意見があります。
ですので、このブログの内容はホンゴウブラストワークに限った事としてお読み下さい。
それでは本題に入ります。
■ ウェットブラスト
まず、ドライブラスト(サンドブラスト)とウェットブラストの違いです。
ドライブラストは圧縮空気+研磨材で加工します。
ウェットブラストは圧縮空気+研磨材+液体で加工します。
研磨材と液体を混ぜて吹き付ける事によって、細かい研磨材が使用出来る(仕上がりがドライブラストよりも細かくなる)や研磨材が加工面に食い込み難い(エンジン内面やキャブレターの洗浄に利用される。)といった特徴があります。
液体を使うため、ブラスターの材質や装置がドライブラストのブラスターとは違い、価格も同サイズで比較すると倍以上します。(最近は、中国製の物も見かけるようになりました ・ ・ ・)
研磨材ですが、一般的にガラスビーズ(中心粒径75μm〜38μm)が使用されています。
当社では、ガラスビーズ(中心粒径45μm以下)を使用した手間の掛かるウェットブラスト加工を行っております。微粉アルミナ・ガラスパウダー・ジルコンビーズなどの比較的粗めの研磨材を使用した作業効率優先のウェットブラスト加工よりも、素地表面を痛めにくくしっかりとした光沢が出ますのでご安心下さい。
液体には防錆剤を配合しますが、鉄パーツ(亜鉛めっき品など)は加工後の錆の発生に注意が必要です。
■ ウェットブラストの仕上がり
仕上がりについてですが、光沢処理加工(サンドブラスト)と比べると細かいガラスビーズを使用するので比較的光沢が強く細かい仕上がりになります。
・ 仕上がりと用途の違い (用途別加工案内-3)
仕上がりは加工前の加工物の表面の状態(梨地・鏡面など)によっても変わりますのでご注意下さい。
■ 加工面への影響
加工面への影響についてですが、一般的にウェットブラストは影響が少ないと言われますが、ホンゴウブラストワークがお世話になっている内燃機屋さん、バイク屋さんでは、色々なご意見が聞かれます。
ダイソーのステンレスマグカップの裏面を加工してみました。

画像左側が加工なしで、右側が加工ありです。
アルミよりも比較的硬度が高いステンレスですが、加工によって表面が変化しました。
水を流すと、加工なしの方は水がつるっと流れるのに対して、加工ありの方は水がつるっと流れたあとに水が染み込んだような感じで流れます。
バルブシートやパッキン部など面が必要な箇所の加工はお客様のご判断をお願いしております。
■ ウェットブラストで鏡面?
よくお問い合わせを頂くのですが、ウェットブラストでは鏡面にはなりません。
ブラスト加工の性質上、基本的に加工物の表面は梨地になります。(梨地にならない特殊な研磨材・加工方法もありますが ・ ・ ・)
ステンレスマグカップの鏡面部分をウェットブラストしてみました。

画像左側が加工なしで、右側が加工ありです。
鏡面部分をウェットブラスト加工すると鏡面ではなくなりました。
■ ウェットブラスト=純正?
カネコの知る限りウェットブラスト=純正ではありません。
バイクのパーツには様々な加工がされています。
アルミのパーツでは、クロームめっき・バレル研磨・バフ研磨・ポリッシュ仕上げ・ヘアライン仕上げ・アルマイト処理・アロジン処理・塗装・等々があります。
塗装についてですが、シルバー塗装にも様々な種類があります。
荒目〜細目・白〜黒・チタンカラー・艶あり・艶なし・3分艶・5分艶・7分艶など。
CBのレストアでこだわっている方はメーカー関係の工場でエンジン塗装をされていたりします。
以上ですが、ご参考になりましたでしょうか?
気になる事がありましたら小さな事でも構いませんのでお気軽にご相談ください。
★ 関連ページ
・ アルミパーツのポリッシュ(磨き)仕上げ(こまめ知識-その17)